未経験からITエンジニアになる方法の1個として、独学でITエンジニアになる方法があります。
え?独学でもなれるの?と思う方もおられるかもしれません。
・本当に独学でITエンジニアになれるの?
・どんな勉強をしたら良いの?
・どんな会社に転職できるの?
といった疑問に、ITエンジニアとして、プロジェクトマネージャーとして、延べ500人以上のITエンジニアの採用を見てきた経験からお答えします。
独学でも、ITエンジニアには、なれます。
この記事を読むことで、どうやったら独学でITエンジニアになれるか?また、どんなITエンジニア・会社へ転職できるか解ります。
専門用語について
アイコンがついている専門用語は、「知らないと恥ずかしいITエンジニアの用語集」ページに説明を記載しているので、専門用語の意味が解らない場合、リンクをタップして、説明を参照してください。
独学でITエンジニアになることは簡単か?難しいか?
簡単じゃないです。
通常、どんな過程を踏んで、1人前のITエンジニアになるか?と言うと、こんな感じです。
- 新卒もしくは未経験可としているIT企業へ入社
- 入社後3ヵ月は集合研修でプログラミングの基礎を勉強
- 研修後から2年目になるまでは、OJTとして先輩に教わりながら実務の勉強
- 2年目から駆け出しのプログラマー
2年目から駆け出しのプログラマーですが、まだまだ1人前のITエンジニアとは言えません。
引き続き、先輩やまわりのエンジニアに聞いたり、助けてもらったり、勉強もしないといけません。
早い人で、3年目ぐらいから、1人前のプログラマーとしてやっていけるかもしれませんが、ITエンジニアの中で、プログラマーというのは、一番下の役割です。
ここから、システムやプログラムの設計をするシステムエンジニア、チームを率いてプロジェクトリーダー、プロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーになったりと、まだまだ先は続きます。勉強も続きます。
なにが言いたいか?と言うと
独学であろうと、スクールなり、会社の集合研修を受けるとしても、1人前のITエンジニアになるというのは、なかなか難しく、時間がかかるものです。
簡単じゃないということです。
とは言え、スクールに行くとなると、お金と時間がかかりますし、未経験で優良なIT企業に転職できるか?というと、それはできません。
となると、独学か?となるわけです。
独学でITエンジニアになるのは、簡単ではありませんが、こうすればなれる!、そんな方法教えます。
独学でITエンジニアになる大まかな流れ
未経験の方が、独学でITエンジニアになる大まかな流れは、こんな感じです。
- 目的・領域・技術・なりたい姿を明確に決める
- 最低限必要なエンジニアのスキルを勉強する。
- 少なくとも1個、メジャーなプログラミング言語を勉強し習得する。
- なりたい姿になるための勉強を変態レベルでする。
- 勉強したものを活かし、ポートフォリオサイトを作成する。
- 情熱とポートフォリオサイトだけを武器に転職活動をする。
- ポテンシャル採用でITエンジニアになる。
独学でITエンジニアになるために必要なもの
それは、情熱と変態レベルの勉強です。
「どうしても、独学で、ITエンジニアになりたい。」
「どうしても、あのIT企業に入りたい。」
「なりたい姿・ITエンジニアは、スクールや未経験可の求人などからはなれないエンジニア。」
そんな情熱と
会社員エンジニアなど相手にならない変態レベルの勉強をして得た知識とスキルが必要です。
独学でITエンジニアになる方法
目的・領域・技術・なりたい姿を明確に決める
どんな目的・領域・技術で、どんなITエンジニアになりたいか?明確に決めましょう。
これがあいまいであったり、ブレたりすると、せっかくの勉強が的外れとなることがあります。
・Webエンジニアになって、たくさんの人が使うWebサービスを作るエンジニアになりたい。
・今話題のAIを開発するエンジニアになりたい
・パソコンやコンピューターが好きなので、インフラエンジニア・サーバエンジニアになりたい
などなど
1言にITエンジニアと言っても、いろんなエンジニアの種類があります。
エンジニアの種類については、この記事見てください。
知っとるけ?IT系エンジニアの種類
続きを見る
より具体的で明確であれば、あるほど、良いです。
最低限必要なエンジニアのスキルを勉強する。
どんな種類のITエンジニアになるとしても、ITエンジニアとして最低限必要な基礎スキルがあります。
まずは、これを勉強します。
・OSの基礎知識。特にLinuxが使えること。
・DBの基礎知識。特にSQLが使えること
・Webの基礎知識。特にHTML、CSS、JavaScriptが使えること。
・バージョン管理の基礎知識。特にGitが使えること。
このあたりは、技術というよりは、ツールです。
使えるようになることが大切です。
たくさんありますが、ここにあげたスキルを必死で勉強し、全てを完璧に習得する必要はありません。
実は、そんなことは不可能です。
これらのスキルは、基礎知識を身に着け、まずは使えるようになることを目的に勉強してください。
最低限必要なエンジニアのスキルについては、以下記事参照してください。
ITエンジニアとして、こればっかりは、できんと困る。最低限必要なスキルセット
続きを見る
少なくとも1個、メジャーなプログラミング言語を勉強し習得する。
プログラム言語は、いろんな種類があり、多数あります。
少なくとも、1個は、メジャーなプログラミング言語を選んで、徹底的に勉強し、習得してください。
入門サイトや参考書などを使って、基礎から応用まで、この言語であれば、なんでもできますよ。というレベルまで習得してください。
ITエンジニアになるために最初に勉強するプログラミング言語については、以下記事参照してください。
ITエンジニアになるために最初に勉強すべきプログラミング言語
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なりたい姿になるための勉強を変態レベルでする
さて、ここからです。
ここまでは、独学は難しいと言っても、本やWebサイト、動画サービスなどを利用して、勉強していくのは、まぁできると思います。
また、ここまでの勉強は、基礎であり、勉強したからと言って、ITエンジニアになれるというレベルではありません。
独学でプログラミングを勉強した人がいるというレベル。
ここからは、なりたい姿になるために、必要な知識・勉強を変態レベルで勉強します。
「情熱」、「心から好き」、「あこがれ姿になりたい」、そんな希望、意思を持って、変態のように勉強してください。
最低限、専門的にやっている会社員には負けないレベルまで、勉強する必要があります。
そのレベルを超え、変態的に詳しいというレベルに達してください。
そうしないと、経験値のある会社員エンジニアや将来有望な新卒などを押しのけて、優良なIT企業に入ることはできません。
どんなレベルかと言うと
例:独学で、Webエンジニアになる
なりたい姿として、将来は、誰しもが使うWebサービスを開発するエンジニアになりたい。と決めたとします。
誰しも知っているWebサービスを展開している会社への転職をターゲットとします。
そのような会社の中途採用のページを参照すると、こんな事書いてあると思います。
・Webアプリケーションの開発経験
・Webサイトの運用実務経験(HTML/CSS/JavaScript)
■歓迎条件
・組織やプロジェクトのマネージメント経験
・ReactやVue.jsを用いた開発経験
・個人でWebサービスやアプリを開発して公開したことのある経験
・自作ライブラリの公開やOSSなどへのコントリビュート経験
・フレームワークを用いた大規模サイトの開発経験
・サーバーサイドの開発経験
・グラフィックやデザインに関する理解
・Photoshop/XDを用いたデザイン経験
・UI/UXを考慮した画面設計の知識
・SEO/アクセス解析に関する知識
※ これ、ほんとにある有名IT企業の募集要件です。
まず、必須条件。
勉強してきたら課題レベルのものを作ることは可能でしょうが、実際の開発経験、実務経験はありません。
実際のWebアプリケーション、作るしかないでしょう。
本物のWebアプリケーション、Webサイト。
自分で企画し、インフラも構築して、Webサービスとして世の中に公開するしかないでしょう。
例えばですが、私がぱっと思いついたWebサービス、こんなWebサービス。
「品薄で手に入らない商品や価格が高騰している商品の購入ができるお店やサイトとその価格を教えてくれるWebサービス」
コロナでマスクが品薄・高騰した時の経験ですが、このような商品が、どこで、どんな価格で買えるのか?がわかる情報が欲しいと思いました。
ただ、「欲しい」という欲望をかなえるだけじゃなくて、本当に必要な人へ、たとえ高価であっても、入手できる方法が案内できるサービス。
転売などで価格が上がっている商品なんかを仕方なく購入する場合なども、複数の販売店の価格をリストアップすることで、少しでもお得に買える。
これで、少しは高騰を防げるかもしれません。
さて、こんなWebサービスを作ろうとなると、ざっとこんな事をせねばなりません。
・サービスの構成を考える
Webにする?アプリにする?
情報はどうやって入手する?
ユーザーはどうやって集める?
ユーザーにはどうやって情報を通知する?
などなど
・UIを考える
デザイナーさんなんかいないですからね。
自分でWeb画面やアプリ画面のデザインをする。
・アーキテクトを考える
インフラは、AWSにする?
DBは、なににする?
言語は、なに使う?
フレームワークは、なににする?
どうやって構築する?
・開発する
自分で全部作れるだろうか?
どのぐらい時間がかかるんだろう?
時間を節約できるパッケージやライブラリはないだろうか?
・テストする
想定通りに、ちゃんと動くか?
複数の人が使ってくれた時に、正しく処理されるか?
実際の品薄な商品を使って、試験してみる
・公開する
使ってくれる人はいるだろうか?
正しい情報が伝えているだろうか?
もっとユーザーを集めるにはどうしたら良いだろうか?
とここまでやったら、独学のWebエンジニアとして、変態レベルと言えるでしょう。
これ、書くのは簡単ですが、実際にやるとなると、相当、勉強しないとできないです。
どえらい経験値がたまっていると思います。
振り返ってみると
■必須条件は、自信を持って、やったことあります!って言えます。
加えて
■歓迎条件も、下の項目は、自信を持って、やったことあります!って言えます
・個人でWebサービスやアプリを開発して公開したことのある経験
・サーバーサイドの開発経験
・グラフィックやデザインに関する理解
・UI/UXを考慮した画面設計の知識
・SEO/アクセス解析に関する知識
勉強したものを活かし、ポートフォリオサイトを作成する
上の例であれば、開発したWebサービスの紹介を行い、利用した技術や苦労した点など、アピールポイントも付与して、ポートフォリオサイトを作成します。
ポートフォリオサイトは、企業の書類審査時に、あっさり落ちてしまわないように、しっかりアピールしましょう。
企業の採用担当者に、「この人とあってみたい。」と思ってもらえたら勝ちです。
情熱とポートフォリオサイトだけを武器に転職活動をする。
転職活動で、面談などは、情熱をぶつけましょう。
変態レベルで勉強したことを徹底アピールします。
エンジニアとしての経歴は無いが、その会社が必要とする技術や要素を独学で他の誰よりも詳しい・勉強している。
そう思わせましょう。
ポテンシャル採用でITエンジニアになる
「すごい人がきた」、「独学でここまでやっている」そんな噂がたつほどの評判を経て、ポテンシャル採用でITエンジニアになりましょう。
以上 「独学でITエンジニアになる方法。情熱と変態レベルの勉強が必要です。」でした。