社内SE 注意点 (1)

ITエンジニアの転職

社内SEになりたい?「客先常駐」で苦労したならいいとは思いますが、注意が必要ですよ。

 

hillpoint
エンジニア半分、ブロガー半分。
複業フリーランスのhillpointです。

 

転職活動をしていると、社内SEなんていう言葉がでてきます。

社内SEとは、読んで字のごとく社内システムの企画・開発・運用保守を行うシステムエンジニアですが、「SES契約」、「客先常駐」で苦労しているエンジニアの対極にあるように思います。

私は、もともと、中規模SIerでプロマネしてました。

毎週、毎週、SES契約・客先常駐となるエンジニアの採用面談をしてました。

延べ500人は、SES契約・客先常駐のエンジニアをみてきました。

会社により様々ですが、こんな苦労をしているエンジニアをいっぱい見てきました。

「同じ会社の人はいない。自分だけ。」
(これ、違法だけどね。)

「もう自分がどこの会社の人間なのか?わからない。」

「給料が安い、あがらない。将来が不安。」

こんなエンジニア、いっぱいいました。

延べ500名ものエンジニアの面談をしてくると、会社の規模、単価などから、年収までなんとなくわかります。

また、SES・客先常駐だけをしている会社に所属されている人は、これからもずっと客先常駐となることが想像できます。

エンジニアとして、将来が見えないでしょう。

できれば、自分の会社で、仲間とともに、システム開発なり、サービス開発なり、目的持った仕事をしたいだろうと思います。

そんなエンジニアが、これまでのSES・客先常駐で得た技術をもって、社内SEとなり、自分の会社のシステムなりサービスを開発する。

社内SE、いいと思います!

つらかったSES・客先常駐も、修行の場だったと思って、社内SEへ転職する!

いいと思います!

ですが、少しだけ注意点があります。

SES・客先常駐で苦労したエンジニアが、社内SEになれば「天国!」と考え、安易に転職先を選ぶのは、注意が必要に思うので、注意点、紹介します。

 

専門用語について

このサイトでは、ITエンジニアが使う専門用語を使用しています。
アイコンがついている専門用語は、「知らないと恥ずかしいITエンジニアの用語集」ページに説明を記載しているので、専門用語の意味が解らない場合、リンクをタップして、説明を参照してください。

 

そもそも、社内SEとは?

一言に「社内SE」と言っても、その解釈・役割は、いろんな見解があります。

よく見受けられる社内SEの役割は、こんなに種類があります。

・社内SEとは、自社の情報システムの企画や、安定的なシステム運用を担う職業です。 例えば、業務改善を実現する為にERPを導入したり、あるいは、新たな営業支援システムを企画したりと、自社のビジネスを円滑に推進する為のシステム企画、リニューアルを行ったりします。

・社内SEとは、社内におけるシステムの責任者。

・社内SEとは、社内システムを作って人たち。

・社内SEとは、パソコンのトラブルシューター。

・社内SEとは、外注管理やユーザー調整を行なうマネジメント職。

・社内SEとは、経営層に近い立場からシステムを生み出すシステム企画者。

とまぁ、上位な仕事から下位な仕事まで様々ですが、まとめてみると、この4つとなります。

 

社内SEが行う3つの仕事

① 社内で使用するシステムの企画を行う。

② 社内で使用するシステムの開発を行う。

③ 社内ネットワークやITリソースの保守・管理を行う。

④ システムやITリソースに関する問い合わせ対応を行う。

 

社内SEが注目されるわけ

社内SEが行う3つの仕事は、特に最近発生した仕事ではなく、以前からあるものです。

ですが、なぜか?最近、「社内SE」という職種が注目されています。

社内SEが注目される理由は、2つあります。

 

ワークライフバランスを取りやすい

SES・客先常駐をはじめ、システムエンジニアは、これまでブラックな側面がありました。

そういった部分は、法律の改正により、ずいぶんと改善されていますが、今だ、苦しんでいるエンジニアもいます。

そういったブラックな側面に対して、社内SEは、社内システムに関する業務のため、いわゆるクライアントがいないこと、納期や仕様の調整も社内で解決できるので、炎上することもない。

結果、残業も少ないし、人間関係の衝突も起こりにく、働きやすく、ワークライフバランスを取りやすいという特徴があるから注目されています。

 

社内システムの内製化の需要が増えている

社内SEが担う社内システムは、これまで、大半の企業は、社内SEが企画したとしても、開発は、外部ベンダーへの発注が主でした。

この社内システムについて、内製化に舵を切る企業が増えています。

特に、企業の心臓ともいえる基幹システムや専門性の高い業務システムにおいて、社内にノウハウを蓄積するため、内製化へシフトしている企業が多数あります。

これ、まさに「社内SE」の出番であり、今後よりいっそう、「社内SE」が注目される要因となっています。

また、この内製化の動きに伴い、ローコード/ノーコード(ノンプログラミング開発)が注目されています。

 

社内SEになるための注意点

注目を集めている社内SEですが、どうせ開発やるなら、社内がいいしょという感じで、安易に転職するには危ないです。

企業規模ごとに、社内SEが担う役割は、大きく異なるので、狙いたい企業の規模ごとに以下の点に注意してください。

大手企業の社内SEの注意点

大手では、社内SEの代表的な仕事の3つ、それぞれ、担当部署があり、特徴があります。

 

① 社内で使用するシステムの企画を行う。

大手企業でのこの仕事は、いわゆる情シス(情報システム部)にあたります。

大手企業の情シスと打合せや仕事をしたことがある方ならわかると思いますが、いわゆる情シスは、企画部門であり、システム開発を行う部門ではありません。

この情シスの業務は、社内システムの企画から、予算取り、外部ベンダーへの発注、実際に使う部門との仕様調整、運用調整など、多岐にわたります。

大手の情シスというと、システムに関しての専門的な知識に加え、自社業務に関しても知識が持ち、経営に関わるIT戦略の企画もこなす、エリート集団というイメージです。

大手企業の中でも、花形部署で、とても多忙なイメージがあります。

また、社内システムに問題やトラブルが発生したら、実際にシステムを使う部門からの突き上げがあること、それらもふまえ外部ベンダーのコントロール等、情シスは、難しい業務とも言えます。

もし、社内SEとして、大手企業の情シスへの転職を考えている人は、その会社の情シスの雰囲気や実際の業務内容をよ〜く調べてから行ったほうがいいです。

逆に、ステップアップを目指している方は、いわゆる開発ベンダーから卒業して、発注側となる情シスに入るというのは、キャリアアップにとても意味があると思います。

 

② 社内で使用するシステムの開発を行う。

大手では、これまで、社内システムの開発は、外部ベンダーへの発注が主であり、前述した情シスが発注を担っていました。

今後、内製化へのシフトとなれば、開発部門が設立されることでしょう。

社内SEの募集も増えると思われます。

正直、どのような手法で内製化へシフトしていくか?によりますが、苦労は多いのではないか?と思います。

過去にも、いくつか、大企業のシステム内製化へのシフトはありました。

ありましたが、外部ベンダーが非協力的というのも要因の1つで、スムーズな内製化シフトは、見たことありません。

内製化にむかっている企業へ社内SEとして転職するのであれば、それ相応の苦労があると思って行ったほうが良いと思います。

これも、社内SEとして、どんな仕事をしないといけないのか?よ〜く調べてから行ったほうがいいです。

 

③ 社内ネットワークやITリソースの保守・管理を行う。

大手であれば、情シス内部か関連部署に専門チームがあるイメージです。

働いている人の人数によりますが、大手であれば、数千人規模のリソースコントロールになるでしょう。

社内ネットワークが停止した、サーバが見れない、とかなんてなると、大騒ぎな感じです。解りますかね?

ちょっと設定間違ってました。なんてことは許さない世界だと思われます。

 

④ システムやITリソースに関する問い合わせ対応を行う。

②のチームがそのまま実施するか、専門チームがあるイメージです。

問合せ対応専門となると、エンジニアとして、長期間、一生?できるか?という疑問があります。

スキル以前に、こういった仕事が好きか?向き・不向きもあると思います。

また、この業務に、アップは、あまり望めません。

そのあたりも向き・不向きがあります。

 

中小企業の社内SEの注意点

中小となると、社内SEの代表的な仕事の4つ、全部自分でやらないといけないかもしれないです。

① 社内で使用するシステムの企画を行う。

大手に比べたら規模が小さくなるとは思いますが、よりダイナミックで面白い仕事になりそうです。

 

② 社内で使用するシステムの開発を行う。

すでに自分たちで開発しているところもあるでしょうし、内製化シフトであれば、まさに自社でシステム開発を実現できる仕事となります。

 

③ 社内ネットワークやITリソースの保守・管理を行う。

④ システムやITリソースに関する問い合わせ対応を行う。

もしかしたら、パソコン周りの用務員のおじさんみたいになる可能性がありますが、社員とより近い立場で接することができたり、その働きに対して、感謝してくれたり、やりがいのある仕事になりそうです。

中小の場合は、社内SEとして、より、希望に合う仕事ができる可能性も高いですが、まったく違う!みたいなことになる可能性もあるので、やっぱり業務内容をよ〜く聞いて行ったほうがいいですね。

 

社内SEになるためのおすすめの転職エージェント

大企業であれ、中小企業であれ、社内SEとして転職するのであれば、転職エージェントを使ったほうが良いです。

このような職種の求人を自分で検索して探すのは、なかなか難しいように思いますし、大手の場合は、内製化シフトがバレてしまうので、公開されていないケースもあると思います。

私がおすすめする社内SEになるためのおすすめの転職エージェントは、この3つです。

 

リクルートエージェント

リクルートエージェント

冒頭の述べた企業の社内システムの内製化が増えていること、実は、リクルートのエージェントから聞いた話なんです。

リクルートエージェントは、IT業界の動向を注視し、今後の求人動向やどういった人材が求められるか?など、いろんな分析をしていると聞きました。

ほんとに、IT業界に詳しく、IT業界の大半の専門用語も理解し、システム開発現場にある、「あるある」まで理解するエージェントさんでした。

「よくそんなことまで知ってますね?」と驚きますよ。

最大手な転職エージェントであり、対応業界も全業界の求人が集まります。

IT系だけじゃなく、一般企業のシステム内製化にむけた社内SE募集なんかも、情報が早いだろうと思います。

イチオシです。

項目内容
エリア全国
求人数20万件以上
対応業界全業界

 

詳しくはこちら(公式サイト)

 

マイナビエージェント×IT

マイナビエージェント×ITは、社内SE求人にもっとも力を入れているエージェントです。

社内SE求人は、1名あたり58件あるそうです。(すご・・・)

項目内容
エリア首都圏、関西圏
求人数5000件以上
対応業界IT・Web業界

 

詳しくはこちら(公式サイト)

 

社内SE転職ナビ

社内SE転職ナビ

その名の通り、社内SE転職ナビです。

このエージェントの良いところは、社内SEになりたいって思うエンジニアの気持ちを理解してくれるってことです。

社内SE転職ナビの特徴は、この2つです。

 

一人の求職者にかける時間が通常のエージェントの2倍!

希望に合わない求人の紹介や、大量の求人メールを送るなどの機械的なサポートは行いません。

一人ひとりの希望や経験をお伺いし、丁寧にアドバイスいたします。

転職活動だけでなく、キャリア形成に役立つ情報も含めてご相談頂けます。

 

エンジニアの社内SEの定義は、「客先常駐がないこと」

そんな意見を代弁したサイトが、この社内SE転職ナビです。

そのため、SI、社内SE、Webエンジニア、ゲーム業界にお勤めの方、エンジニアの皆様誰しもがご利用いただけるサービスです。

ご登録頂きますとマイページが発行され、客先常駐のない求人を検索出来たり、アドバイザーお勧めの求人が確認できます。

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以上「社内SEになりたい?「SES・客先常駐」で苦労したならいいとは思いますが、注意が必要ですよ。」でした。

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