Freelance 仕事の受け方

フリーランスへの道

フリーランスのITエンジニアの仕事の受け方。見積りから発注・納品・検収・請求まで一連の手続き、教えます。

 

hillpoint
エンジニア半分、ブロガー半分。
複業フリーランスのhillpointです。

 

フリーランスになって、クラウドソーシングなり、企業なり、お店なり、から、仕事を依頼されてお受けする場合、見積りから発注・納品・検収・請求といった一連の手続きを行います。

こういった手続きを曖昧な状態で、仕事をうけ、お金を払ってくれなかったり、想像していたボリュームを超えた仕事となったりすると、後でしんどい・せつない想いをします。

ですが、フリーランスの世界、特に小さな企業やお店、個人事業主間であれば、はっきり言って、あるあるです。

フリーランスに限った話ではありませんが、仕事を受けるということは、責任を持ってやるということです。

この記事では、フリーランスが仕事を受ける際の一連の手続きについて、注意点もふまえて、説明します。
 

専門用語について

このサイトでは、ITエンジニアが使う専門用語を使用しています。
アイコンがついている専門用語は、「知らないと恥ずかしいITエンジニアの用語集」ページに説明を記載しているので、専門用語の意味が解らない場合、リンクをタップして、説明を参照してください。

 

フリーランスの仕事の契約上の種類

フリーランスのITエンジニアとしては、仕事の契約は、業務委託契約となり、業務委託契約においても大きく分けて、この2つとなります。
 

準委任契約(SES契約)

準委任契約(SES契約)は、業務と時間、期間により報酬を貰う契約方法です。SES契約(システムエンジニアリング契約)とも呼びます。

準委任契約(SES契約)の一番大きな特徴は、瑕疵担保責任が無いというところです。

準委任契約(SES契約)の場合、エージェントを利用することで、手続きを代行してくれたり、納品物という概念が無い等違いがありますが、今後もフリーランスとして活動するのであれば、小規模でも、請負契約となる仕事を受注することもあると思いますので、是非、参考としてください。
 

請負契約

請負契約は、納品物すなわち「モノ」を納めることで報酬を得る契約方法です。

請負契約は、納期と納品物を決めて、納期通りに納品物を納品できれば、どこで作ろうが、誰が作ろうが、関与されないものです。

請負契約の一番大きな特徴は、瑕疵担保責任があるというところです。

フリーランスが受ける仕事(Webページ作成やWebサービス開発、小さな機能開発等)、請負契約となることが多いです。

請負契約には、上に書いたように、瑕疵担保責任があるということを充分に理解しておかないといけませんが、加えて、納品物を生み出すのに、どれだけ時間がかかろうが、お金がかかろうが、発注元には関係のないこととなること、充分に理解しておく必要があります。
 

フリーランスのITエンジニアの仕事の受け方

おおまかな流れ

こんな感じですねぇ〜。

大まかなな流れ

1.引き合い
2.見積り
3.発注(受注)
4.がむちゃらに仕事
5.納品
6.検収
7.請求・支払い

 

引き合い

いわゆるお客さんから、ホームページ作ってほしいとか、Webサービスを作って欲しいとか、仕事あるんだけど、やってみない?といった仕事のお誘いを引き合いと呼びます。

まぁなんと言っても、引き合いがあったら、見積りさせてください!って言いましょう。

よく知っているお客さんだったりしたら、10万円でどう?みたいなことを言われることがありますが、ちゃんと見積りしましょう。

お客さんに、悪気はなくても、期待してくれてて、相場より多いお金をだしてくれていても、後々面倒な事になるぐらいなら、ちゃんと見積りして、お互いの認識をあわせて、成果につなげたほうがいいです。

例えばですが、フリーランスなりたての頃に、ちょうど良さそうな話、頂いたとします。

うれしいですね。

駆け出しなら、相場もわかりませんし、相手の言い値で、2つ返事で「やります!」なんて言ってしまうと思います。

ちょっと待ったです!

どういった仕事なのか?

自分の担当範囲、責任範囲、契約方法、検収条件、支払い条件などなど、しっかり確認し、見積りしましょう。

仕事を出してくれる人が知り合いで、だますような人じゃない、いい人だと言うなら、よりこういった基本条件についてはちゃんと決めましょう。

実際、やってみて、思ってたのと違うとか、認識の食い違いとかあった時、ギクシャクな関係にならないように、最初にちゃんと決めましょう。

そして、いい結果だしましょう。

 

見積り

当たり前ですが、仕事するなら見積りして、見積り書を出しましょう。

見積りを作るとなると、いろんな情報が必要となります。

結果、仕事の全貌をつかむでしょう。

会社員時代に、請負契約の見積りしていたなら話は早いですが、してないなら、最低限、以下を抑えましょう。

・要求仕様
なにを必要としているのか?

大きな仕事なら、要求仕様書なるものがあったりしますが、小さな仕事には、無いでしょうね。

口頭では、言った言わないが発生するので、会議帯にして、議事メモで残すのが楽です。

・納品物
なにを納品してほしいのか?

どのような形態で納めてほしいのか?

・納期
いつまでに納めるか?

・見積り項目、範囲
どの部分をやってほしいのか?全てなのか?一部なのか?

例えば、Webページを作るのなら、サーバやドメインはどちらが用意するか?等、細かく項目を確認する。

・瑕疵担保の有無
瑕疵担保無しでいいなんて仕事は、あまり聞いたことがありませんが、有りなら有りで、期間と損害賠償範囲も決めてしまいましょう。

瑕疵担保の期間は、通常1年ですが、半年なり、3ヵ月なり、必要な期限を設定します。

損害賠償範囲は、受注額いっぱいが基本ですが、リスクが高いのであればもっと抑えても良いと思います。

青天井なんて事にならないように注意が必要です。

・保守対応の有無
Webページなり、ソフト開発なり、納品後、いっさい手がかからないなんてものは基本無いです。

納品後、なにかしらの対応が発生した場合、保守契約があると、動きやすいし、お金もそれなりに入るし、メリットはかなりあります。

保守契約は無しとなるなら、納品後に起こる事を考え、どのような対応をするか、都度見積り・発注の上、対応等、この時点で決めましょう。

・検収条件
納品後の段取りを決めておきましょう。

納品後、お客さんのほうで検査して、検収とするのか?

なにを持って、検収とするのか? 

残件や障害がある場合、どう扱うか?

一番もめるのは、検収です。

入念に取り決めしましょう。

・支払い条件
検収を経て、いわゆるキャッシュをいつ払ってもらえるのか?

だいたい、月末締めの翌月払いとか翌々月払いなんてことが多いです。

下請法が適用される取引だれば、60日以内の支払いが必要です。

・税金、交通費、諸経費の取り扱い
消費税有無、出張等が発生する場合の交通費の取り扱い(実費精算するか?あらかじめ見積りに含むか?等)

また、開発にあたって、必要な経費(例えば、利用するソフトウェアの料金等)、ライセンスを供与してくれるのか?見積りに含めるか?等。

このあたりも、事細かく決めておいたほうが良いです。

後からの追加請求は、いやがられるのと、相手方も事務処理が面倒です。

いろんな事、聞きだしても、見積りできないなんて、仕事もあるかもしれません。

その場合、見積り範囲を狭めるとか、フェーズわける等の交渉が必要です。

設計は、月額いくらのSES契約でやって、その後、開発は、見積りして請負契約にしましょう。とか

また、ボリュームと納期を考えると、とても1人じゃ間に合わない!なんて時は、この時点で納期や担当範囲を調整しましょう。

受注したら、基本調整は利かないと考えましょう。

さて、見積りを提示しますが、提示するということは、提示した金額で仕事ができると宣言したことと同じとなります。

この金額なら、できます。と言っているわけです。

請負契約は見積りが全てです。

責任持ってやり遂げれる見積り作りましょう。

結果、高い!なんて言われることがあると思いますが、ちゃんと作るのには、これだけかかりますとちゃんと説明しましょう。

正しいものを正しい手法で作るために必要な工数、工費です。

これを削るということは、必要な工程、作業をやらないということ、結果、品質も保証できないし、瑕疵担保もできないです。

安値つけたところで、あとあと問題やバグが発生して、お客さんも自分も、苦労するだけで、誰も得しないです。

 

発注(受注)

お客さんから、発注の連絡があったら、必ず、発注の証拠となる発注書をもらいましょう。

発注書なるものが無い場合も発注したと証明できるエビデンスをもらうようにします。

メールで、発注します。という旨、連絡してもらうでも効果があります。

 

がむちゃらに仕事

まぁ当然ですが、納期にむけて、がむしゃらに仕事しましょう。

フリーランスがいわゆる一般企業と戦うためには、QCD(Q:品質、C:コスト、D:納期)で一般企業を圧倒しましょう。

彼に頼めば、なんとかしてくれる。

フリーランスにはそういった売りが必要でしょう。

 

納品

必ず、納期までに、見積り時決めた納品物を納品しましょう。

納品書、納品一覧を作り、「納品しましたよ」という証拠とともに納品しましょう。

納品後は、お客さんに、納品物に対する検査をしてもらいましょう

 

検収

納品後、お客さんの検査を経て、問題無ければ、検収となります。

見積り時に決めた検収条件に基づいて、検収してもらいましょう。

検収書があるなら貰います。

検収書なるものが無い場合も検収したと証明できるエビデンスをもらうようにします。

ここが一番のもめどころかと思います。

ここまででいかに曖昧な部分を排除しておくか?が重要ですが、悪意に満ちた「検収しないぞ!」といった圧力には、下請け法に沿って、対応するのが良いかと思います。

フリーランスのエンジニアも下請け法の適用範囲です。

下請け法については、また別記事で記載したいと思います。

 

請求・支払い

請求書を作成して、送付します。

請求書には、請求金額と明細記載します。

明細は見積り時定義した納品物となります。

税金(消費税)も、見積り時に決めた通りで計算し、税込みの金額を記載します。

加えて、支払期限と振込口座を記載します。

支払期限は、見積り時に決めた通りとします。

備考欄に、振込手数料は、負担願う旨、記載しておきましょう。

 

フリーランスは、なめられる時がある。

やはり、個人ということもあり、いろんな部分で、なめられる・曖昧にされる。そんな事もあります。

クラウドソーシングなんかを使うと、はじめてのお客さんもしょっちゅうでます。

こういった一連の手続きを抜き目なくやることで、しっかりしている・ちゃんとしているという印象を与えますし、もの作りについても、ちゃんとしたものが作れるという印象を与えます。

ぶっちゃけ、こおいったことをちゃんとしても、苦労する場面は必ず訪れると思います。

だって、システムに完璧はありませんし、そりゃものを作れば、バグもでるし、問題も発生します。

一個一個、手続きを経て、問題がでても、事前に決めた通り処置できれば、余計な心配は無くなります。

そう祈ります。(これが本音です。)

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