ITエンジニアへの道

未経験からITエンジニアになるなら、Web系か?Webじゃない系か?どっちが良いか?

 

hillpoint
エンジニア半分、ブロガー半分。
複業フリーランスやってます。
hillpointです。

 

ITエンジニアは、大きく分けると、Web系とWebじゃない系に分かれます。

未経験者がITエンジニアになろうという場合、まずは、Web系かWebじゃない系のどちらに進むか、決める必要があります。

・Web系?Webじゃない系ってなに?

・どっちがおすすめ

・どうやって決めたら良いの?

といった疑問に、Web系もWebじゃない系もこなすフリーランスエンジニアがお答えします。

この記事を読むことで、あなたがWeb系かWebじゃない系のどちらにあっているか?進むべきか?判断できるようになります。

 

専門用語について

このサイトでは、ITエンジニアが使う専門用語を使用しています。

アイコンがついている専門用語は、「知らないと恥ずかしいITエンジニアの用語集」ページに説明を記載しているので、専門用語の意味が解らない場合、リンクをタップして、説明を参照してください。

 

Web系とWebじゃない系とは?

Web系とは?

Web系は、WebサイトやWebサービスなど、インターネットを活用した事業を運営したり、開発したりする会社を差します。

WebサイトやWebサービスを運営する会社は、ベンチャースタートアップも多いことから、Web系は、自由で、おしゃれで、華やかといったイメージのキラキラした会社が多いのも特徴です。

一般の人が気軽に使うような知名度の高いWebサービスを運営している会社もあり、IT系とは、Web系の会社を差すこともあります。

日本で言えば、Yahooや楽天、ZOZOTOWNなどが代表社です。

Web系の中にも、フロントエンジニアバックエンドエンジニアWebデザイナーWebディレクターなど、様々な職種がありますが、全般的に以下のようなWebに関する技術が必須となります。

・HTMLやCSS、JavaScriptなどWebページを作る言語

・PHPやRubyなどのWebでよく使うプログラミング言語

・DB・SQLなどのデータを扱う技術

・サーバ・Linuxなどのサーバを扱う技術

 

Webじゃない系

Webじゃない系は、上に書いたWeb系以外のシステムやソフトウェア、サービスなどを開発するIT系の会社を差します。

特に代表的なのが、SIerと呼ばれる他社のシステム開発専門の会社で、金融や行政など、社会的重要度の高いシステムを作ることも多く、どちらかというと、大きく・重く・堅いイメージの会社が多いです。

日本でのSIerとは、NTTデータや富士通、NECなどが代表社です。

Webじゃない系は、システムの規模が大きいこともあり、たくさんのエンジニアが従事しています。

そこには、SIerの下請けとして、SES/客先常駐で仕事をしているエンジニアも多数います。

Webじゃない系も、プログラマーシステムエンジニアインフラエンジニアテストエンジニアプロジェクトリーダープロジェクトマネージャーなどなど、多種の職種があります。

基本的に以下のようなシステムに関する技術が必須となります。

・JavaやPythonなどのプログラミング言語

・DB・SQLなどのデータを扱う技術

・サーバ・Linuxなどのサーバを扱う技術

Web系に比べて、必要な技術が少なく見えますが、Web系におけるHTMLやCSSは、技術というよりは記号なので、技術習得に対する難しさは、Web系とWebじゃない系で、たいした差はありません。

また、Webじゃない系は、特定の業務に関する知識(例えば、金融に関わるシステムを開発する場合は、金融に関する知識、行政に関わるシステムを開発する場合は、行政に関する知識)も必要となることが多く、システムに関する技術習得だけでは成り立たない事もあります。

 

未経験からITエンジニアになろうという人にどちらがおすすめか?

ネットやYouTubeでは、未経験からITエンジニアになるなら、Web系がおすすめという意見をよく見かけます。

逆に、Web系じゃない系は、SIerやその下請けとなるSES/客先常駐に対しは、キツイ、やめとけ、ブラックという意見もよく見かけます。

これ、いずれも事実です。

となると、Web系がおすすめとなるのですが・・・・

実は、どちらも、いろんな側面で、メリット・デメリットがあり、一概に、Web系がおすすめとも言い切れません。

Web系もWebじゃない系もこなしてきた私から言うと、どっちがおすすめというよりは、どっちもどっち。

Web系にもイタイところがありますし、Webじゃない系にも良いところがあります。

また、人によっては、Web系にあう人、Webじゃない系にあう人というのもあると思います。

自分に合っている方を選ぶべきと思います。

とは言え、行った事も、見た事もない業界について、合う・合わないなんてわからないので、それぞれの実態、メリット・デメリット、あってる人、あってない人を知っている限り、解説します。

 

Web系

Web系のおしゃれなオフィス

先にも書いた通り、Web系の会社は、自由で、おしゃれで、華やかといったイメージのキラキラした会社が多いです。

なぜなら、新しい会社が多いからです。

オフィスも新しく、働き方も柔軟で、新しい取り組みをいっぱいやっている会社も多いです。

仕事も、世の中の話題となるような分野であったり、技術も新しい技術を使うことも多い。

いいことだらけじゃん。という感じです。

では、いざ、Web系の会社の仕事やってみると、実態はこんな感じです。

Web系の実態

忙しい時はめちゃくちゃ忙しい。スピード感重視

開発・更新のスパンが短く、どんどん開発します。

アジャイル開発も多く、リリースもいっぱい。

プレスリリースが絡むと、期限は絶対!みたいな案件も多く、忙しい時は、めちゃくちゃ忙しい。

技術も新しいもの使いまくるので、常に勉強しないとついていけない感じ。

そもそも、新しい技術が好きな人が多く、仕事というより趣味のように新しい技術を勉強している。

新しすぎて、安定していない技術も使うので、ハマったら大変なこともある。

古き良きものもあるけど、古いものは、悪、新しいものが正義みたいな感じ。

社員も含め、人の入れ替わりが激しい。3年もいればベテラン?

入ってきて、吸収できるもんを吸収して、ステップアップしていくみたいなジョブホッパーも多数。

そもそも、長く務める意識無く、入ってくる人も多い。

収益や業績の変動が激しく、急激な成長したかと思うと、急に衰退したり、安定は衰退みたい感じ。

業績、毎年何パーセントアップで成長中!ボーナスバーン、社員への福利厚生もバーンとしてたかと思うと、突然、リストラで退職者の嵐みたいな会社、いっぱい見ました。

上場目指して、がむしゃらに業績をのばし、上場したら、衰退しちゃうとか、巨大資本に吸収されてしまうとか。

波は荒い。

 

Web系のメリット

キラキラした会社・仕事・ライフが送れます。

オフィスはおしゃれできれい。

仕事も、みんなが関心を寄せるような分野が多く、技術的にも新しくで面白い。

収入も平均よりは高く、働き方も柔軟なので、キラキラライフが送れます。

※なんか・・・ちょっと嫌み・妬みっぽいけど、事実ですし、メリットです。

新しい事、新しい技術に挑戦できる

まだ、世の中で誰もしていない事業、まだメジャーになっていない技術、そんな新しい事に挑戦できます。

また、それが経歴となっていくので、転職する時も有利。

年収が高い。

IT系の中でも、平均よりは年収が高い。

加えて、ベンチャーやスタートアップであれば、上場後のストックオプションなど、会社の成長と自分の頑張りにご褒美がある可能性もある。

福利厚生も、ランチなんかが無料だったり、社員旅行的なものがあって、豪華だったりとお金を使ってくれる可能性がある。

人が面白い、雰囲気が良い。

これは会社によりますが、Webじゃない系と比べると面白い人が多い。

また会社の雰囲気や仲間意識など、Webじゃない系と比べると良い。

 

Web系のデメリット

長いスパンで見ると、不安がある

今好調でも、10年後、20年後と考えると、存在するか?

それは誰にもわからない。

退職金制度などは無いことも多い。

ある程度、歳を取ってきた後、どうなるのか?不安がある。

小数精鋭で、なんでもやらないといけない

これは会社によりますが、Webじゃない系に比べると、サービスの運営や開発について、かなりの範囲を自分見ていかないといけないことも多い。

ものによっては、企画から運用まで、全部ひとりで見るなんてこともある。

やれる人には、これほど面白いことはありませんが、得意じゃない事、経験の無い事もやって行かなければならないのも事実です。

新しい事、新しい技術への関心と勉強を継続しないといけない

これは、Webじゃない系も同じ側面がありますが、Web関連のことについては、技術の移り変わりも早く、どんどん様変わりしていくので、最先端に居続けるには、常にアンテナ張って、情報収集と勉強する必要があります。

 

Webじゃない系

Webじゃない系のオフィス

Webじゃない系は、多種多様ですが、共通的に言えることとして、難しい。

少なくとも、Web系よりは、どれもこれも、難しい。

プログラミングやシステムが難しい場合もあるが、システム化している業務がとてもとても難しい事が多い。

お金をかけてシステム化するぐらいなんで、中身はほんと難しい。

Webじゃない系の会社の仕事やってみると、実態はこんな感じです。

 

Webじゃない系の実態

まずは業務知識の勉強。専門用語の理解から。

経験の無い領域の仕事に入ったら、プログラミングとかの前に、業務の理解。

専門用語だらけで、まったくわからない。

専門用語集をもらって、少しづつ業務を理解していく。

だいたい、業務を知り尽くした仙人みたいなエンジニアがいるんですが、仙人は、いろんな事で忙しいので、新参者には教えてくれない。(だいたい、無下に扱われる)

自力で理解していくことがほとんど。

プログラムはイケてないことが多い。

これは会社によりますが、業務が難しければ、難しいほど、システムやプログラミング側に力が入れれないのか、プログラムのレベルは低いことが多い。

要件通りだけど、とてつもなく長く、解り難い、同じようなコードがだらだら続く、そんなプログラムが多い。

思い切った変更や新しい技術導入などは、品質の担保が取れないとできないので、結局、同じようなコードを作りづづけることが多い。

仕事は長〜く

システムの規模が大きく、重要度も高いと、納期や工程は、長期にわたることが多い。

1年2年といった工期も珍しくない。

基本設計や詳細設計といったフェーズごとに、作るべきドキュメントが決まっており、フェーズの区切りを重要視するので、フェーズ単位で忙しさの波がくる。

結果、だいたい、どの時期も忙しく、長〜く忙しい。

忙しいということは、仕事があるということで、フリーランス目線で見ると、長〜く仕事があるということ。

 

Webじゃない系のメリット

収入も仕事も安定しており、長い。

取り扱っている業務が社会的に重要なことや無くてはならない事が多く、簡単には無くならないので、仕事は長く安定します。

仕事が安定するということは、収入も安定します。

特定の業務、技術に集中できる

業務や技術の変化は、緩やかで、特定の業務、技術に集中できます。

例えば、金融系であれば、ネットバンクに携わっていたとしたら、数年はネットバンクに携わることになるでしょう。

数年後、違う業務に移るとなったとしても、金融系の中の違う業務になることが多いでしょう。

業務が変わるということは、異動に近いインパクトかもしれません。

技術もWeb系のような移り変わりのスピードは速くないので、特定の技術を数年は使うことになります。

社会に貢献しているやりがいがある

難しければ難しいほど、長ければ長いほど、サービスインできた時、なんとも言えない充実感があります。

よく社会に貢献できない会社は、どんなに儲かっていても、長く運営することはできないなんて言いますが、それの意味はなんとなく解ります。

 

Webじゃない系のデメリット

収入があがりにくい。

普通のサラリーマンに比べると、多少は良いかもしれませんが、爆発的に成長しているWeb系のベンチャーやスタートアップとかに比べると、仕事の量や難しさなどは同じでも、収入は少ないでしょう。

また、収入をあげていくのも、時間がかかる。

これも、普通のサラリーマンと同じで、1年の昇給額などは微々たるもので、プログラマーからシステムエンジニア、システムエンジニアからプロジェクトリーダーやマネージャー、管理職など、ステップアップしながらでないと、収入はあがらない。

責任が重い。

携わっている業界によりますが、だいたい社会的に重要なことや企業にとって重要なことが多いので、バグ、トラブルなどに対する影響が深刻である場合があります。

試験や品質なども厳しく、トラブルが発生しないように取り組みされますが、それでも、トラブった時の責任は重いです。

エンジニアが責任を取るというような事はないでしょうが、重さは感じるでしょう。

仕事が重いと、メンタルを壊す人もでる。

そういったリスクがあります。

転職しずらい。

特定の業務、特定の技術には、専門家なみに詳しくなりますが、他で活用できるノウハウや技術でない限り、その現場限りの技術となり、転職の時のアピールにあまりならない。

例えば、私の例ですが、水力発電所をコントロールするシステム開発に携わっていました。

小さな水力発電所なら、ひとりで運転できるほどの知識を持っています。

電力会社への転職なら、アピールになりそうですが・・・

それ以外では、へぇ〜で終わるアピールとなります。

まぁ、ちょっと極端な例ですが、金融系に詳しくなったとして、金融系以外でその業務ノウハウを生かすことは、あまり無いということです。

 

それぞれ、どんな人があっているか?

Web系

新しいものが好き、新しいことがしたい人

ネットビジネスやWebマーケティングなんかに興味がある人も合うと思います。

究極のところ、ネットビジネスの成功がWeb系の成長ですから。

いろんな事を自分でするのが好き、挑戦するのが好き

企画から運用まで、いろんな事を自分でできます。

今までやったことが無いことでも挑戦できる。

魅力だなぁ〜

わりと器用でオールマイティな人

いろんな事が自分でできる反面、器用にこなせないと、お荷物な感じとなります。

Web系で活躍している人は、なにか特別な技術に突出しているというよりは、なんでも器用にこなせる人。

しゃべれるし、話せるし、常識もあって、技術もあって、器用。

そんな人が一番合います。

 

Webじゃない系

安定重視な人

10年、20年というスパンで仕事をしていきたいと思っている人。

退職金制度や定年後も仕事を続けたいなんて人。

ゆっくり仕事をする人、したい人

言葉は悪いが、地道でマジメな感じの方は、Webじゃない系のほうがあうかもです。

一個のことを極めるのが好きな人

プログラミングについても、業務知識についても、極めるレベルまでやれます。

極めていくのが好きな人は、こっちです。

不器用な方

自分、不器用ですから。という方。

キラキラしたオフィスや華やかな仕事より、職人のような仕事の仕方が好きな方。

 

まとめ

Web系とWebじゃない系の実態をそれぞれ解説しました。

ね。やっぱそれぞれでしょ。

どっちがあっているか?なんて、その人次第です。

私なら、どっちにいく?

私は、今フリーランスエンジニアですが、もし、会社員としてWeb系かWebじゃない系のどちらかに就職するなら、Web系です。

理由は、私はわりと器用、オールマイティタイプで、どちらかと言うと、企画から運用まで、全部自分でしたいからです。

まぁ、フリーランスは、そういった人が多いように思います。

でも、もし、今IT未経験だったら、Webじゃない系に行くな。

Webじゃない系で、しばらく修行して、興味があったら、Web系にも行ってみる。

結果、これ、両方を経験して、フリーランスになるな。

あ、そうか、一緒か。

というと、最初はWebじゃない系がいいかも。

その後、興味あれば、Web系も行ってみればいいかも。

逆もしかり。

結局、自分の好みや〜ん。

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