ITエンジニアには、メリットとデメリットが当然あります。
未経験者でITエンジニアになろうなんて人は、ITエンジニアは、「給料がいい」とか、「将来性が高い」とか、ITエンジニアのメリットを知り、ITエンジニアになろうと思っていると思います。
ではデメリットのほうはどうですか?充分理解していますか?
・メリットは理解してるが、デメリットはなにがあるの?
・ITエンジニアって、今まで、キツイ・帰れない・難しいの代表職だったよね?
今はどうなの?
・デメリットがあるのは仕方無いけど、回避する方法はないの?
といった疑問に、ITエンジニア歴、10数年、SIer、ベンチャー、スタートアップと渡り歩いてきた現役ITエンジニアが、ITエンジニアのデメリットを語られない部分まで掘り下げて教えます。
また、デメリットに潰されないように、回避策も教えます。
この記事を読むことで、ITエンジニアのデメリットをより深く知りますが・・・
デメリット、回避できるようになります。
専門用語について
アイコンがついている専門用語は、「知らないと恥ずかしいITエンジニアの用語集」ページに説明を記載しているので、専門用語の意味が解らない場合、リンクをタップして、説明を参照してください。
ITエンジニアのメリット・デメリット
ITエンジニアのメリットは、ブログなり、YouTubeなどで、いろんな人が語っていると思います。
セットで、デメリットも語られていますが、現役ITエンジニアである私から見ると・・・
デメリットは、なんか実態に合っていない。
うそとまではいいませんが、メリットのほうが詳しく書かれている。
デメリットは、なんか、薄めに書いてある。
そう思います。
ITエンジニアにも、忙しいとか難しいとかのデメリットがあり、デメリットよりメリットのほうが上回っているからITエンジニアでいるわけですが・・・
人によっては、デメリットのほうが上回り、結果、ITエンジニアを辞めていく人もいます。
ITエンジニアになる前に、そのデメリットの本当のところ、実態を知ってれば、いざ、そのデメリットにぶつかった時、「ああ、これか・・・」と冷静に対処できると思うんです。
また、その闇の深さを知っていれば、「おお、確かに深いなぁ・・・」と冷静に深さを計れることができると思うんです。
そして、その回避策を知っていれば、「うん。回避。」と、適切に回避できると思います。
それでは、ITエンジニアのデメリット、デメリットの今、実態、2020とその回避策をお伝えします。
なお、今、実態、2020ってなると、世の中は、コロナ渦ですが、IT業界は、まだ影響少なく、仕事はいっぱいあるので、それは安心して良いです。
ITエンジニアのデメリット:忙しい
ITエンジニアは、人材不足という側面もあり、忙しいです。
もう、これは仕方が無い。
ヒマよりまし。
とは思いますが、どのぐらい忙しいか?が重要です。
死ぬほど忙しい、毎日残業、毎週休日出勤なんてことになると、それはやってられません。
日勤帯は、めちゃ忙しいけど、残業はしないし、休日出勤なんて無いと言われると、それならやってみるか?となると思います。
ITエンジニアの忙しさを語る前に、ITエンジニアはなぜ?忙しいのか?解説します。
ITエンジニアは、?なぜ、忙しいのか?
単純に仕事量が多い
ひとりで処理できる量を超えた仕事量があり、どんなにがんばっても、溢れてしまう。
そんなら、人を入れたらいいじゃん!となりますが、IT業界、人材不足で、人が確保できない。
まぁ代表的な理由ですね。
そんなこんなで、求人やら募集やらが増えているわけです。
これは、会社なり部門なりの問題なので、対策を待つしかありません。
思ってたより、時間がかかる・かかった。
これは、エンジニア側の要因です。
ITエンジニアの仕事というのは、だいたいやる前に、どのぐらい時間がかかるか?(工数なんて言います。)見積ってからやります。
この見積りに従って、スケジュールを組みます(工期なんて言います。)
そして、仕事なんで、当然、期限なり納期なりがあります。
見積りやスケジュールは、当然、残業や休日出勤してやるような計画にはなっていません。
なので、計画通りに進めば、残業も休日出勤もありません。
(たまに、残業・休日出勤こみで考えることもあるけど・・・ これはIT業界の闇ですわ。)
ですが、計画通りにいかんのです。
往々にして、遅延するんです。
計画が悪い?
おっしゃる通りです。
ですが、計画たてたの自分です。
自分のミスは、自分でリカバーするしかありません。
こんな感じで、忙しくなります。
経験を積むことで、遅延は少なくなりますが・・・
ITエンジニア歴10数年、いまだ計画通りにできたという案件はありません。
日々精進です。
トラブルの対応
自分で開発したシステムやサービスでバグがあったり、故障がおこったりし、トラブルが発生。
その対応で、大忙し。
とても、とても、よくあるシーンです。
一時的な忙しさとなりますが、トラブル発生しまくると、慢性的な忙しさになることもあります。
そもそも要因としては、開発した時に、ちゃんと対策しておけば・・・
計画した時に、トラブル対応も考慮しておけば・・・
なんて反省により改善していきますが・・・
トラブル対応専門の人をあてる、増員するという手を使い、緩和することもありますが、それでも、トラブルというのは、早く復旧したいもの。
どうしても、焦りますし、忙しくなる要因の1個です。
過度の忙しさを回避するには?
自分のミスで忙しい場合はしょうがないとして、ITエンジニアの忙しさは、会社の風土にあります。
例えば、会社中、みんな、遅くまで残業している。それが当たり前・・・みたいなところでは、どうしても、残業や休日出勤がかさむことは、避けようがありません。
社員一人にキャパシティを超えた仕事が集中していても、だれもフォローしない、放置するといったところも、残業や休日出勤がかさむことは、避けようがありません。
これらは、会社の風土によります。
昨今では、労働基準法により、過度の残業・休日出勤は、違法となります。
このあたりも、会社として、どう捉えているか?により、ひとりひとりの労働時間に多大な影響を与えます。
本当の意味で、ITエンジニアの過度の忙しさを回避する方法は、社員を大切にする会社を選ぶということになります。
方法として、入社先・転職先を選ぶ時、以下を確認し、判断してください。
その求人は、なぜ?求人しているか?
求人の要因として、以下2パターンが想定されます。
・前任者が退職した・異動したなど理由による欠員補充
意外に、このことを聞いておらず、入ってみて、知ったということもあります。
なぜ?前任者はいなくなったのか?
業務量や引継ぎの有無など、詳しく聞くことで、会社の風土はおのずと見て取れると思います。
・新しい開発をする、仕事量が増加したなどの理由による増員
IT業界では、求人の大半は、増員目的です。
増員の場合であっても、どういった仕事をするのか?
体制や増員状況など、詳しく聞きましょう。
これもまた、会社の風土が見えてくると思います。
少なくとも、新しく入った人に、新しい仕事、丸投げみたいな会社は、本末転倒です。
この時点で、察知しましょう。
その会社で一番忙しい人の残業時間
よく、求人票や会社説明などに、残業は平均月10時間以下です。みたいな表記があります。
あれ、信じてはダメです。
平均の残業時間など、いくらでも、操作できます。
例えば、事務方の人も含めれば、事務方の人は、そんなに残業しないと思うので、平均値は下げれます。
エンジニアだけだとしても、採取する時期を選べば、低くできます。
エンジニアで、その会社で一番忙しい人の残業時間を聞きましょう。
また、その残業時間が、どのぐらい続いているか?も聞きましょう。
あなたが優秀であればあるほど、その会社で一番忙しい人の残業時間があなたの残業時間となってきますから。
ITエンジニアのデメリット:難しい
ITエンジニアの仕事は、プログラミングをはじめとするIT技術を使います。
まず1個、これ難しい。
加えて、システムやサービスを開発するには、対象となる分野・業界・業務についても、理解が必要になります。
ただ、プログラミングするだけ?と思っていたら、間違いで、業務知識を理解しないと正しいプログラムが作れないんです。
業界によっては、IT技術よりも業務知識のほうが難しいなんてこともあります。
この2つの難しいの実態は、こうです。
ITエンジニアは、?なぜ、難しいのか?
IT技術の進歩と変化が早い
一時期に比べて、だいぶ緩やかになりましたが、それでも、新しい技術はどんどん出て来ています。
AI使って、ああだこうだなんて、言われたら・・・
勉強するしかないわけです。
ITエンジニアは生涯勉強。
新しい技術に常にアンテナ張り、ITが好き!なんて感じじゃないと、なかなか苦しい。
業務知識は、ググってもわからない。
特定の業界の業務知識というのは、もう、その業界の人しか、知らないし、ググって出てきません。
まずは、専門用語集をもらって、専門用語の理解から、なんてところもいっぱいあります。
専門用語がわからないと、なに言ってるのか?さっぱりわからん。。。。ってことになります。
いやいや、まだITエンジニアとしても駆け出しなのに、そんなよく知らん業界の知識まで憶えないといけないなんて・・・
となることも、まあまあ、あります。
ITエンジニアの難しさを回避するには?
勉強したくないなら、変化しない業界を選ぶ
やっと憶えた、できるようになったプログラミング。
もう、勉強はイヤ。したくない!という人は、入社先として、技術変化の遅い業界を選びましょう。
社会的に重要度が高く、変化が激しくない業界、金融や行政、社会インフラといった堅いところを選びましょう。
こういった堅いところは、利用するIT技術にも信頼性を求めるので、ポンポン変えれないという特徴があります。
例えば、メインシステムで、プログラミング言語として、Javaを選んだら、10年ぐらいは、ずっとJava使い続けます。
Javaよりも新しいプログラミング言語がでたとしても、品質が安定するまでは、使うことはありませんし、システムのプログラミング言語を変更することは、とてもとても大変なので、次の大きなシステム変更・更新までは、今まで使っていたプログラミング言語を使い続けるという判断になるためです。
業務知識を持っているなら活かせる会社へ行く
もし、あなたが、特定の業界の業務知識を持っているなら、その業界のシステムを作っている会社に行くと良いです。
まず、すでに業務知識はあるので、業務知識の習得は不要です。
加えて、その業界が難しい業界であればあるほど、システム会社にとって、あなたは貴重な人材となります。
スペシャリストとして、普通のITエンジニアよりも待遇が良いこともあると思います。
ITエンジニアのデメリット:メンタルを壊しやすい
ITエンジニアは、メンタル不調になる可能性が最も高い業界です。
ここまでにあげたデメリットの「忙しい」、「難しい」が大きな要因です。
そしてそれに加えて、こんな要因があります。
ITエンジニアは、?なぜ、メンタルを壊しやすいのか?
ITエンジニアは、ずっとパソコンにむかっていて、プログラミングばっかしているから?
と思いますか?
実は、逆で、ITエンジニアというのは、思ったより、人と接することが多いんです。
なぜなら、システムやサービスを開発する際、ひとりでは到底できないので、複数名のチームやグループを組んで仕事をします。
打合せも多く、とにかく、いろんな人と話をして、認識をあわせたり、スケジュールをあわせたり、なにげに人との関わり合いが多い仕事なんです。
なら、なぜ、メンタルを壊すのか?
孤立する
プログラミングがどうしても上達しないという人がいます。
頭が悪いとか、センスがないとか、そんなことではなく、なぜか?プログラミングだけできないという人がいます。
これは、向き不向きです。
これは、頭はいいんだけど、なぜか、数学だけ成績が悪いとか
運動神経はいいんだけど、なぜか、球技だけ不得意
といった、向き不向きな感じです。
プログラミングの向き不向きについては、これ読んで見てください。
プログラミングができなくて深く悩んでいる人へ。プログラミングには、向き不向きがあります。
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結果、ITエンジニアなのに、プログラミングができないと、仕事ができないというレッテルをはられ、信頼を失い、周りからも孤立します。
そして、メンタルを壊してしまいます。
完璧主義
じつは、ITエンジニアが作るシステムやプログラミングに完璧はありません。
どんなシステム・プログラムでも、どこかしらにバグがあり、なにかしらに問題と矛盾を抱えています。
そういったもんなんですが、完璧を求めると、終わらない仕事をすることになります。
バグや問題が発覚すると、自分を追い詰めてしまいます。
メンタルにきます。
メンタルを壊すことを回避するには?
まず第一に、「忙しい」、「難しい」の回避策は、先に書いた通りです。
ITエンジニアには、向き不向きもありますが、向いていないだけでメンタルを壊すのはおかしく、「忙しい」、「難しい」のコンボでメンタルを壊しているのはあきらかです。
「忙しい」、「難しい」の回避策に加えて、こんなことを心掛けておいてください。
仲間・同僚・友人を作る
新入社員なら、同期という存在がいますが、転職組なら、同期はいないことが多いので、自分から率先して、仲間・同僚・友人を作りましょう。
IT業界は、人の入れ替わりが激しく、入社したとしても、最初は、周りの方、冷たいかもしれません。
ですが、ちょっと壁壊せば、みんな普通の人です。
ITエンジニアと、簡単に、仲良くなる言葉が1個あります。
「〇〇さん、趣味はなんですか?」と聞くことです。
ちょっとこっぱずかしいですし、異性なら、さらに気持ち悪と言われるかもしれませんが、この質問は効果絶大です。
だいたい、ITエンジニアなんて人は、なんというか、変わった人、凝り性な人が多いんです。
関を切ったかのごどく、しゃべってくれます。
驚くような趣味を持つ人も多く、仕事がデジタルで冷たいイメージなだけに、人間らしい一面を見ると、急激に仲良くなれます。
これは絶対おすすめです。
いい意味であきらめの精神を持っておく
もし、ITエンジニアになってみて、プログラミングができない、完璧主義で仕事が終わらないといった問題に直面したら、いい意味で1回あきらめてみましょう。
知っていてほしいのが、IT業界には、ITエンジニア以外にも、いろんな仕事があります。
営業もいますし、企画もありますし、事務方もあります。
テストエンジニアとか、インフラエンジニアとか、ITエンジニアの中でも、プログラミングがメインではない仕事もあります。
会社の中で、仕事チェンジも可能でしょう。
メンタル壊すぐらいなら、絶対そうしてほしい。
まとめ
ITエンジニアのデメリット、つらい部分を紹介しました。
私もITエンジニアとして長いので、このようなデメリットにぶち当たって、ITエンジニアを辞めていった人、いっぱい見てきました。
やっぱり、孤立して、自分を追い込んで、決断に至った人が多いように思います。
最初から、こんなデメリット・リスクがあると知っていれば、柔軟に対応できたかも。
また、少しは、壁にぶち当たっても、冷静に乗り越えられたかも?と思います。
ぜひ、メリットだけに注目せず、デメリットも理解して、ITエンジニアになってください。